初級 初-④逆半身片手取り四方投げ(表)
概要
投げ技としての基本技『四方投げ』ですから、ここに合気道の全てが詰まっている技ともいえるでしょう。
裏が基本(言葉としてちょっと変な感じもするかもしれませんが)なので、いかに裏と同じような形に持って行くかというのを考えるとちょっと楽しいです。
技の流れ
⓪逆半身でお互いに構え、前の手を片手で捕まれます。
①相手の表に一歩入り、相手の片手を取ります。
②もう一歩進んで、そのまま自分の額まで持ち上げ、その姿勢を維持したまま転回します。
*しっかりと180度転回しましょう
③自分の腕をしっかり伸ばし、相手の肩口に手首をつけるようにして床に向けて切り下ろします。
*歩幅が足りない場合は送り足で前後に調整しましょう
1.2.3と技の手順を段階的に覚えることが大事です。
取りの動き
①相手の表に一歩入ります。
踏み出す方向はとりあえず、相手方向から30~45度くらいを目安にしましょう。
正確にはどの方向でも良いのですが、とりあえず、これを基本としましょう。
あまり相手に近いと距離が詰まりすぎてやりづらいのと、武道的な危険が生じます。
*一歩踏み出したときにすでに手首を掴んでも構いません。
その際は、相手の手首がとれる状態であるかどうかの確認が必要です。
②相手の手首を掴みましょう。
掴む手首は、最終的に四方投げをする形と同じになっていることが大事。
つまり、ここで持った形を持ち変えることなく最後まで維持します。
腕ではなく、手首です。
③もう一歩進みましょう。
進む方向はそのまま直進を基本とします。
ただし、最初に自分が向いていた正面側になっても構いません。
相手が付いてこれる範囲で突き進むようにすると良いです。
自分の正中に手があるように維持しましょう。
④手を自分の額の前あたりまで振りかぶります。
振りかぶるときは自分の正中を意識し、額の高さを目安にしましょう。
自分の頭上、真上は絶対に越えないように。
⑤そのままの形で180度転回します。
きっちりと180度転回しましょう。
*転回が足りない方が多いです。
転回中に身体が反ったりしないようにしましょう。
特に、振り上げた手が頭上よりも後方にいってしまわないように!
⑥手を伸ばし、肩口まで振り下ろしましょう。
自分の手のひらを下にして、地面にものを置きに行くようにして下げるのがコツ。
その際に手首を返すことで、相手の肘が上がるのが大事。
必ず、相手の肩口めがけて、肘を折りたたむようにしましょう。
⑦腰を落とし、より振り落として投げましょう。
足の位置は調整を適宜行って下さい。
また、慣れない頃はゆっくりと投げ、途中で手を離してあげましょう。
受けの人の熟練度を見て判断してあげましょう。
受けの動き
①相手に一歩入られます。
手はしっかりと持ち、相手から視線を外さないようにしましょう。
②手首を持たれます。
武道的には抵抗した方が良いのですが、ここはもちろん、持たせてあげましょう。
現段階では、特に体勢が崩されてあげなくても良いです。
あくまでも自然で結構です。
③相手がさらに一歩進みます。
やや相手側に引きずられる感じを得られたらOKです。
相手の突き進むチカラを感じながら、相手に近い方の足を一歩出して反応しましょう。
あくまでも、相手のチカラに応じて一歩出すのであって、自分から予め動かないように。
*反応と予測は違います
④相手が手を振り上げます。
引きずられる感じが増すと同時に、やや上に浮く感じが得られるかと思います。
持たれた手を伸ばすようにしてついて行きましょう。
足はやはり最初の位置をキープしておいてあげて下さい。
⑤相手が転回します。
さらに手が伸びきるようになり、人によってはちょっときついかもしれません。
足はそのままで、身体を傾け、伸ばすようにしてついて行きましょう。
⑥相手が手を伸ばし、自分の肩口に手を振り下ろしてきます。
自分の肘を守るために、曲げられている肘に自分の耳を当てるように頭を寄せましょう。
*肘を頭に寄せるのではなく、頭を肘に寄せます。
相手が上手だと、自分の肘が上に上げられていきます。
それに併せて膝を柔軟にしてついて行きましょう。
*身体を反らせるというよりは、肘で吸収するように意識することが大事です。
⑦相手が投げてきます。
相手に近い側の足を一歩引いて後ろ受け身を取りましょう。
相手が投げる方向を意識してやることが大事です。