大分久しぶりの投稿となってしまいました。
本日の稽古で、転換してコケている人がいました・・・。
入り身→転換を繰り返し行っていくと、だんだんと軸がぶれ、身体が揺れてきます。
少しずつ動きを早くすると、ある一定の速度のところでふらついてきたり、転換で回りすぎてしまったり・・・。
そして、ぶれないように、安定化しようとすると、気がつくと前傾姿勢になっております。
あくまでも、上体の起こしは地面と垂直を意識しようとすると、入り身で前重心になった部分の勢いと、転換で方向を変えた際に生じる回転の動きでどうしても身体がぶれてしまうのです。
これはよく考えれば当然のことだと思っています。
入り身は相手の力の方向とすれ違う形で飛び込む動き。
前重心になるのは当然です。
問題は転換。
私の転換はまだマシなようで、後ろ足をあまり回しません。
どちらかというと、まっすぐ引きます。
転換というよりは、転回足で向きを変えた後に、前足を一歩引くというイメージです。
理由は最初に教わった師範がそうしろと言ったから。
その師範曰く、「なるべく動きは最短で行いたいから、わざわざ遠回りするような動きはしない」とのこと。
もちろん、「技として、遠心力、回転する力を利用したいときや、方向転換の中で、その必要性、必然性の元、そういった動きをすることはある」とも仰っていました。
今となっては、その師範のおかげで、足をまっすぐ引くような転換が癖付いています。
そして、このまっすぐ足を引くという転換動作のおかげで、ぶれるということが少なくなっているようです。
半身の姿勢は前足が前、後ろ足が後ろにあり(当たり前の表現ですが)、重心はその間にあります。
当然ですが、上体もそこにあります。
決して、前足の直上に上体があるわけではないし、そこに重心があるわけではありません。
転換動作をするときに、どこで回るのか(回るという表現は好きではないのですが)?
前足の母子球(人によっては親指と指導する先生もいるかもしれません)ですね。
つまり、重心であり、上体は前足の直上にあるわけではないのに、回転軸は前足にあるわけです。
これが、繰り返し動作をしていき、どんどん速度を上げるとブレてふらつく原因です。
転換動作を転回して、足を引くという2段階に分解して考えるときにはほとんどブレなくなります。
もちろん、転換と転回して足を引くというのは同義ではありませんが、イメージというか、意識としてそういうつもりでやると、ブレにくくなります。
欠点としては、相手が正面にいるのに、最初に転回してから足を引くという意識でやろうとすると、武道的におかしなことになります。
そう。
最初に転回してしまうと、相手に背中を見せることになるという最大の欠点が生じます。
なので、転換動作は転回が終わってから足を引くのではなく、同時に行うことで別の動きです。
もうひとつ、上記のように、転回してから足を引くようなイメージでやるとブレにくくなる理由があります。
それは、足の向きとチカラの方向です。
合気道の足は撞木であり、基本的に右足と左足が90度です。
これは養神館合気道でも、富木合気道でも同じです。
合気会は基本的に前足がまっすぐ正面に、後ろ足は横に90度が基本です。
師範によっては、前足はまっすぐ、あるいはやや外側に、後ろ足は真横よりもやや正面側にとご説明しているかもしれません。
合気道の構えの強さは撞木ゆえに前後に強いというのがあります。
逆に、真横はやや弱く、斜めは最弱です。
隅落としなんかでよくわかることであります。
転換で足を回転させてしまうと、素早く回転させたときに生じるチカラの方向はどちらになるか・・・。
そうなんです。
真横になります。
なので、完全に90度にしている撞木足の構えだと踏ん張りがやや弱くふらつきやすい。
しかし、先ほどの引くような足の使い方をすると、力の方向は前後になります。
*勢いづいた場合は後ろ方向、前重心で行った場合は前方向
なので、構えの特性上、ふらつきにくいというのがあります。
足の方向が違う、養神館合気道や富木合気道では回転に対するチカラがやや強いので別ですが、合気会の中でも、正面と真横に足を向けている方はこれらを意識すると良いと思います。
ちなみに、どちらが良いとか悪いというものではありません。
私は真正面と真横の構えをいつも意識しています。
理由はまたの機会に・・・。